2012年 12月 05日
最近、集中して読書をしていません。 出張の移動時間やトイレなんかでちょっと読んだ本をメモします。 ★高野聖・眉かくしの霊 読むのは2回目。 高野聖の舞台は飛騨の天生峠。 両短編とも泉鏡花独特の世界を創りだす筆の冴えに脱帽。 岩波文庫 ★青葉繁れる 仙台が舞台の青春小説。 高校時代、わしもやっぱり頭のなかは妄想でいっぱい。 なのに、いざ女子の前に出ると何もできないのは、稔と一緒であった。 校長チョロ松が格好良すぎるぜ。 井上ひさしを見直した。 文春文庫 ★天使 安部公房の未発表短編。 大学図書館でたまたま見かけた「新潮」12月号に掲載されていたので読んだ。 独房のような所に閉じ込められた男がその限られた世界を現世の全てと捉え、外の世界を天上界として理解することから始まるお話。 毎日、食事を窓口に持ってくる監守は天上界の存在なので天使ということになる。 ある日この独房から出ることができた男は、天上界に上がった自分を天使だと認識する。 最後のページの詩が美しいのだが、言葉で説明することが私にはできない。
by s_space_s
| 2012-12-05 17:29
| 読書
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