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blog版 がおろ亭

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2005年 12月 14日

最近読んだ本(かもめのジョナサン・異人たちとの夏・レキシントンの幽霊)

「かもめのジョナサン」
リチャード・バック (著), 五木 寛之 (訳) 新潮文庫



イリュージョンを再読したので,こちらも読みたくなって本棚から出してきた。
驚いたことに(よくあること?)ほとんどストーリーを憶えていなかった。
宗教書みたいなものか。

「異人たちとの夏」
山田 太一 (著) 新潮文庫

昔,友人がこの小説の映画化されたものを観て「いかった」と言っていたのを思い出して読んでみた。主人公の年代や妻との離婚話など,自分の状況と似たようなところがあり,面白かった。

「レキシントンの幽霊」
村上 春樹 (著) 文春文庫

昨夜の当直の暇つぶしに読んでしまった。
「トニー滝谷」は最近映画化されていて,息子と観に行った。原作を読んでみて,映画が小説の内容を忠実に再現してあったのに感心した。小説のフレーズをナレーションの多用で取り込んでいる部分が多かったので当たり前かな。亡き妻の洋服を着せるために雇おうとして結局採用するのをやめた女について,映画では忘れることができず電話を掛けるシーンで終わっているが,原作ではもっと突き放した終わり方になっていて,こちらのほうが味わい深い。原作では妻とこの女とは体型がそっくりなだけなのに,映画が宮沢りえのダブルキャストになっているのも大きな違いで,忘れられなくなった意味合いも変わってくるのでは?

「緑色の獣」は1回目読んだ時は,あまりいいとは思えなかった。暇があったので再度読み返してみると,なかなか面白い。きちんとこの怪獣のイメージを頭のなかに作りながら読むとちがった印象になる。

「めくらやなぎと、眠る女」はこの短編集の他の作品とはちょっとコンセプトが異なるものだ。「ノルウェイの森」につながる作品だそうで,その雰囲気がすでに漂っている。








by s_space_s | 2005-12-14 13:07 | 読書 | Comments(0)


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