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blog版 がおろ亭

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2015年 12月 07日

百々ヶ峰ふれあいの森で地図・コンパス勉強会を行いました。

日時:2015年12月5日(土)9:00~12:00
場所:岐阜市三田洞ながら川ふれあいの森~百々ヶ峰周辺
参加者:16名
企画:日本山岳ガイド協会認定登山ガイド 石際 淳

第2回は2016年4月21日(土)に開催します。


学習内容               

1.地形図の基礎知識
 *縮尺
  ・2万5千分の1,5万分の1がある。
    登山では前者のほうがよい。(よかった。)
    最近では、欲しい山域の地図を揃えていない書店が多く、インターネットでダウンロードして印刷するほうが便利。
    下記のソフトが優れもの。
     Map25000 掲載サイト:http://www.mapli.net/map25000pdf/
  ・手指による簡易的距離予測
    Vサイン(人差し指と中指の間隔)で8cm=2km
    その他,親指と人差し指15cm,手を広げて親指と小指20cmなど,自分の長さを憶えておくと便利。

 *地図の真北と磁北
  ・コンパスのN極は岐阜周辺では6~7度真北より西を指す。北海道で10度、南極昭和基地では49度。
   偏差は市販地形図の右の説明欄に記載がある。 
  ・磁北線の引き方
   山行の前に赤線で引いておくこと。上記ソフトならやってくれる。
   南北を間違えるミスがエキスパートでもあるため、適宜矢印を入れておくとよい。
   磁北線の間隔を4cm=1kmにしておくと距離の目安にもなる。

 *等高線(2万5千図)
   主曲線   10m
   計曲線   50m
   主曲線の密度により傾斜を予測する方法 (資料配布)

 *地図記号
   役立ちそうなものと注意点を少しだけ。
    登山道表記の信憑性   
    送電線情報の復活(折れ曲がったとこには必ず鉄塔あり。)
    標石のある基準点(小数点表記あるもの)

 *地図を見て立体的なイメージを作る
   尾根、谷の見つけ方(まずピーク、水の流れているところなどを探す。)
   練習問題(資料配布)
   普段から地形図を眺め地形を想像したり、仮想ルートで登山を楽しむとよい。


2.ナビゲーション
 *地図にあらかじめ当日通過する予定のルートを書き入れ、概要をつかんでおく(プランニングが重要)。
  基本情報を消さないため、蛍光ペンが良い。標高も200m毎程度で記入しておくと便利。

 *ルートの要所、要所で地図上のポイントを確認する
  ・距離,方角感覚のあいまいさ
    距離感覚は所要時間を基準にしており,藪こぎ,アップダウンのあるルートでは当てにならない。
    また,方角感覚は明 確な目標物がある場合以外は道を曲がった角度で方角を補正し認識するらしい。
    よって緩やかに曲がる道などではこちらも当てにならない。
    こまめに地図上の現在地を確認することが大切。(できれば常時サムリーディング)

 *地図の正置
  ・「正置」の意味
    地図を実際の地形と同じ位置関係となるようにすること。
    ルート判断は,地図を正置した状態で行うこと(重要)。
    地図は回して使うもの。
  ・コンパスを使用しない方法
    周囲の地形情報から正置する。(基本)
  ・コンパスを使用する方法
    分岐等で方向を決定するには,この方法ができればよい。


3.コンパステクニック
  ・コンパス操作の1,2,3(コンパス直進)
    藪,ホワイトアウトなどで目的の方向へ直進する方法
    山スキー,藪山,沢登りなどでは必須の技術
  ・エイミングオフ
    狙いはずし オリエンテーリングの技術
    登山でも応用できる
  ・広場で歩測を用いた練習
    1辺10歩の正三角形等
    歩測が正確にできないとスタート地点にぴったり戻れないが,コンパス操作の基本を理解することができる。
  ・クロスベアリング
    2点法,3点法(応用:尾根上にいるときなどの1点法)
    あまり使用することはない。基準点が確定できるような状況では,現在地は読図でほとんど分かる。

4.まとめ
   日頃の山行で地図を読む癖をつけること
   最後に正置法及びコンパス1,2,3で下降ルートの確認を行って終了

勉強会の様子
ふれあいの森の共有スペースを使わせていただきました。
わしの後ろで監督していただいているのが、あの日比野さんです。

百々ヶ峰ふれあいの森で地図・コンパス勉強会を行いました。_e0064783_21580455.jpg
野外でのナビゲーション練習
今回は時間の関係で一通りの説明のみ
百々ヶ峰ふれあいの森で地図・コンパス勉強会を行いました。_e0064783_21580932.jpg
コンパスとダミーの地図を使ったゲームの紹介
百々ヶ峰ふれあいの森で地図・コンパス勉強会を行いました。_e0064783_21581224.jpg
最後の講評では、日比野さんからお言葉をいただきました。
「ぼくは我流でやってきたから石際くんみたいに論理的には説明できないが、要するに読図は場数を踏んで慣れることや。」
いいまとめをしていただきました。





by s_space_s | 2015-12-07 19:39 | 山登り | Comments(0)


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