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2017年 01月 12日

ねじまき鳥クロニクル

昨年秋から読みだした、村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」を読み終えました。
3編に分かれていて、それぞれが厚めの文庫本なのでかなりの長編です。
面白いのでどんどん読んでしまい、そんなに長い感じはしませんでした。
ジョン・アーヴィングと同じで、ストーリーテラーです。

村上春樹って人物描写、特に女性を描くのが上手いですね。
笠原メイという17歳ぐらいの女の子が出てくるのですが、くっきりとしたイメージが湧いてくる。
わしが頭に描いた女優さんを言ってしまうと顰蹙を買うかもしれませんが、清水富美加がぴったり。
笠原メイが書いた何通かの手紙は17歳の少女のナイーブさが出ていて、手紙っていいなと思いました。
この手紙については最後、ちょっとしたビックリがあります。

戦争や暴力もこの小説の大きなテーマです。
それがいいとか悪いとかではなく、社会や人間のなかに厳然としてある暴力的な衝動を描いています。
あと、愛とか性とか不思議な体験とかは読んでて面白かったけど、それだけでした。
細かい分析や考証はできないのですが、ポール・オースターの描く不思議な世界と雰囲気が似ていると感じました。
そんでもって、わしはこういう何のためにもならない、ただその世界に浸れる話が好きなのです。

1994年から1995年にかけて発表された作品です。
そのころの時代の匂いがしました。

新潮文庫




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by s_space_s | 2017-01-12 17:57 | 読書 | Trackback | Comments(0)
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