blog版 がおろ亭

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2008年 06月 05日

-36.5度のスキー体験

極夜に入ってどんどん気温が下がっています。
昨日は-37度まで下がり、昭和基地の6月としては、歴代3位の低温だったそうです。

昼食前にリアルタイムの気象情報を見たら、今日も-36度近くまで冷え込んでいました。
幸いなことに、天気は晴れ。
お昼でも太陽は出ませんが、夕方並の明るさはあり、スキーもできそうです。
昼飯をがーっと食べ、隊長にことわって1人でゲレンデへ向かいました。

最初はウールキャップからの頭に沁み込んでくる寒気と、顔の露出した部分が痛かった。
ゲレンデについて滑ろうとすると、すでにグローブをはめた手指がヤバそうな感じがします。
滑ってみると、前から話を聞いていたとおり、板が滑りません。
それに薄い新雪の下にはまだモナカ。
けど、浅い大回りで滑るとそれなりに気持ちのいいスキーができました。
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気温が-10度ぐらいなら、板で踏むことによって雪の表面が溶け、水が潤滑剤のような働きをするのだそうです。
けれどもこのぐらい低温だと雪面が溶けることがなく、ヤスリのような雪の粒子が板の滑りを妨げるらしい。
こちらに来てほとんどチューンナップしていない板でも違いがわかりました。

今日もちらっと蜃気楼の太陽が顔をだします。

登り返すときは、5本指にしていると凍傷になるので、グローブの中でげんこつにして、ストックは手首に引きずって足だけで登ります。
けっこう気持ちいいので数回登り返して滑っていると体が温まって手は大丈夫になってきました。

そしたら次は足の先が冷えてきた。
足指はげんこつにするわけにいかないので、なるべく動かすしかないのだけど、経験上すでにヤバい状況。
雪崩講習会で気温と雪面の温度を測ったことがありますが、晴れて放射冷却が起きている時は、雪面のほうが低いことが多い。
そこに接している足は一番冷えやすいのだと思います。
40分ほど滑り、1時の業務開始時間に間に合うようにというか、もう堪えられないくらい痛む足を早く暖めたくて、基地に急いで戻りました。

玄関であわててテレマークブーツを脱いでからもしばらく痛みで歩けませんでした。
後で気温のグラフを見ると、そのとき気温は-36.5度。
初めての体験でした。

右手薬指が凍傷になってました。
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by s_space_s | 2008-06-05 22:51 | テレマーク | Trackback | Comments(0)
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