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2009年 03月 21日

船上生活3

船旅の最大の楽しみは、ふんだんにある時間。

ここでも昭和基地にいたときと同じように6時前に起きてジムへ行き、自転車漕ぎ1時間で汗を流し、部屋のシャワーを浴びてから朝食。
朝8時45分からのミーティング以外はやることがないので、読書したり、船のDVDレンタルで借りた映画を観て過ごした。

読書は昭和基地からまだ読み終わらない、ジョン・アービングのA PRAYER FOR OWEN MEANY。
ペーパーバックで600ページ以上あるので、帰国してもまだ終わってない。

映画は字幕がなく、意味が分からないので、だいたい2回ずつ観た。
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船上で観たのは、
★メメント
殺された妻の復習に燃える、新しい記憶が数分しか持たない前向性健忘の男の話。
雰囲気はマシニストに似ている。
★CUCTUS
ほとんど会話は聞き取れなかったけど、筋は大体わかった。オーストラリア映画。
JASMINE YUEN-CARRUCANという若い女性監督の作品で、オーストラリアの広大で美しい風景と砂漠の感じが印象的だった。
レンタルするとき「これはあまりいい映画ではない」といわれたが、こちらのDVDにはパッケージに「汚い言葉」「暴力シーン」「性的描写」などのマークが義務付けられていて、それを見て言っているようだった。
★RAGING BULL
ロバートデニーロの演技が神がかっていた。終盤の太り方は別人のよう。
もうリングに上がれなくても本番に向かうイメージは同じなのだ。
再婚した奥さんのちょっとぽっちゃりしたところが妙に色っぽかった。
★TIN MEN
バーバラ・ハーシィはライトスタッフにも出ていた。
スティーブン・キングのライディング・ザ・ブレットの母親役でも出ていたような気がするが、あまりいい印象がなかった。
喧嘩していた2人のセールスマンにある種の友情が芽生えるところがよかった。
終わりよければすべてよし。
★THE STAND
2枚組み。どうもキングものは映画で観ると損した気分になることが多い。
★capote
カポーティの「冷血」を読んだことがあったので話の筋は理解できた。
テーマは重すぎて、すぐにどうこう言えるほど死刑制度と犯罪について考えたことがなく、最近の女性強盗殺人に対する死刑と無期懲役に分かれた判決を聞いて、心の隅に引っかかっているのを思い出す程度。
★Crash
アメリカ社会の日常的な人種差別を扱った映画で「非常に重いテーマ」だった。
最後は個人の人間性が重要なのだけれど、そううまくいかないところが哀しいところだ。
エンディングでは、歳をとってゆるんだ涙腺が大変なことになってしまった。

ジムは狭いがエアロバイク、ランニングマシーン、ウエイトトレーニングマシーンやバーベル、ダンベルとひととおり揃っている。
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朝は自転車漕ぎ。ウエイトは夕食前に1時間弱やった。
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トレーニングしてから30分以内にたんぱく質を摂取すると筋肉の修復がよくなるらしいので。
AADスタッフのミックさんは元ラグビー選手で、ちょっと前に引退してからボディビルに集中するようになったビルダー。
ジムでトレーニング・メソッドについてしゃべったり、パーティーのとき仕事の話をしたり仲良くしてもらった。
越冬4回の通信担当で、本業は国連職員。

天気のいい日にはヘリのスタッフが甲板で運動するのに混ぜてもらった。
30分ほどのウオーキングに3階までの階段の昇降、腕立て伏せ、腹筋を組み合わせたエクササイズ。
時おり遠くに鯨が見えたりする。
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あとは、ブルースハープ。
バーで吹くことが多かったが、甲板で吹くのも気持ちいい。
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ブリッジ(艦橋)はほぼ自由に入れるので、鯨を探したり、夕日を眺めたりするのも船旅の贅沢。
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年期の入ったオーロラオーストラリスの看板。
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長いようで短かった船上生活だった。
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by s_space_s | 2009-03-21 17:19 | 南極 | Trackback | Comments(3)
2009年 03月 21日

船上生活2

幸いわしは船酔いがあまりなかったこともあり、AAの食事が美味しくて、船上の少ない楽しみのひとつでもありました。
隊員のなかには、日本食が食べたいとか言う者もいましたが、わしはどこの国に行ってもそこの食べ物がいちばん美味しいと思うほうなので、食べすぎないように注意が必要なだけでした。

食事のパターンは決まっていて、朝食は卵料理(目玉焼き、スクランブル、ポーチドエッグなど)にソーセージ、ベーコン、夕食のステーキの焼き直し、トマト味の豆、缶詰のフルーツ数種類など。
変わったものでは、焼きトマト、ホールトマト。
パンは何種類かあり、シリアルも6種類ぐらい出ていました。
朝はサラダがありません。

昼と夜は同じ感じで、メインの肉や魚料理にフライドポテトや温野菜、スープなどでした。
中華料理やインド料理の日も多く、特にインド料理はオーストラリアの街中でもよく見ました。
サラダが充実していてコールスローとピクルスが美味しくてよく食べていました。
サラダコーナーにはバイキングの残りの料理がきれいにアレンジして盛り付けてあり、感心しました。
あと、デザートには大きなケーキが数種類、アイスクリームもあります。

メインディッシュは2種類ほど、つけ合わせもバイキングで選べます。
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船が揺れても食器が滑らないようにゴムのシートが敷いてあります。
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コーヒー、コーラ、シュエップスなどはサーバーマシーンがあり、紅茶も数種類、牛乳2種類、豆乳など好きなものが何時でも飲めます。
このコーナーには、ビスケット、チョコレートキャンデーなどお菓子も常備。
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食堂には大きな箱にリンゴ3種類、洋梨、オレンジが何時でも置いてあり、デザートやおやつに部屋に持って帰り齧っていました。
洋梨は日本であまり食べたことがなかったけど癖になる食感ですね。
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バーもありますが、昭和基地のバーとは違い、営業日(パーティー開催日)でも酒しか出ません。
船上では2回パーティーがあり、この写真は2回目、日本の建国記念日にAADのメンバーが「ジャパニーズ・デイ」として開いてくれたときのもの。
建国記念日の意味を訊かれて困りました。
誰かが日本を造った日といっといたけど、大日本帝国憲法制定の日を祝う意味などわしには分かりません。
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バーのカウンターの上に飾ってあるアルバトロス(アホウドリ)のレリーフ。
この鳥は船乗りには守り神のような存在なのだそうです。
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ふだん禁酒なので、パーティーの日の飲み方はそれは気持ちのよい・・・。
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by s_space_s | 2009-03-21 14:48 | 南極 | Trackback | Comments(0)
2009年 03月 20日

船上生活1

乗船した日はまだ流氷域で時折チャージングをしながらゆっくり進んでいました。
けれども、しらせより小型で砕氷能力が低く、氷を割りながら奥まで突っ込めないので、すぐ氷海からは出ることになりました。
昭和基地の近くまで入って来れなかったぶん、ヘリでのフライト時間が長くなり、飛べる条件も厳しかったのです。

オーロラオーストラリス(AA)は1998年に定着氷内でスタックしているところをしらせに救出されたことがあり、ベテラン乗務員のピアさんはそのときも乗船していたそうです。
そんなこともあり、AAスタッフはみんなフレンドリーな感じでした。

艦橋から船首方向を見る
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船尾方向
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艦橋で船を操縦する一等航海士。
大きな船をジョイスティックの指先操作で動かしているのが面白い。
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2日目から天気が崩れ、船も大きく揺れだした。
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薬を飲むほどではなかったが、この日が一番気持ち悪かった。
同室のもっちーさんも気分が悪そうで、寝ていることが多かった。
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この日は歓迎のパーティーがあって、普段は全面禁酒のAA(ドライシップと言うらしい)でもお酒が飲めた。
飲み始めると、船酔いは何処かへ飛んで行ってしまい、バーで遅くまでAA、AADのメンバーと飲んだ。
日本酒「美少年」が人気だった。

3日目には晴れ間も見えた。
けど、船の横揺れは大きいまま。水平線に注目。
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このあと、暴飲暴食のせいか、水が合わなかったのか下痢と船酔いのダブルパンチに・・・。

(注)
AAは、オーロラオーストラリスのクルー。20数名。
AADは、今回のJAREの観測に協力していただいたオーストラリア南極局のメンバー。
ヘリのスタッフも含む、20名ほど。
字面が似ているので、最初は同じようなものかと思っていた。
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by s_space_s | 2009-03-20 08:45 | 南極 | Trackback | Comments(0)
2009年 03月 14日

オーロラオーストラリス乗船

もう1ヶ月以上も前のことで、遠い昔のことのようにも思えるのですが、帰りの船旅もかなり面白かったので、その様子を少しご紹介したいと思います。
既に記憶がとんでいることも多いので写真と簡単なコメントだけですが、ぼちぼちアップしていきますので、見てやってください。

1月26日ピックアップの予定が2月2日まで延びて、この日も朝になって飛ぶことが決定して慌しい旅立ちの朝でした。
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50次の皆さんが見送りに来てくれました。
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ヘリは乗客用の座席が4×4で定員8人です。
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何時ガスが出て飛べなくなるか分からないので、しらせのヘリのように昭和基地上空を何回か周るようなサービスフライトはありません。
現に翌日からまた天気が崩れ、この日飛べなかったら大幅に帰国のスケジュールが狂うところでした。

今年はほんとうに雪が多い。氷山も雪を被っています。
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途中から雲が出始め、視界も悪くなってきました。
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20分ほどのフライトでお昼前に無事AAに到着。
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4人用の船室に2人で入りました。
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各部屋にシャワーとトイレ、洗面台があり快適です。
何時でも熱いお湯が出ます。
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けど排水口の流れが悪いので、シャワーを使うと、トイレまで水が溢れて慣れるまで大変。
おまけに、初日の夕方、トイレの水道管が壊れ噴水のように水が出始め、もう少しで部屋にまで溢れそうになり焦りました。
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隣部屋のジョナサンに助けを求め、AAスタッフのボス、ピアさんを呼んできてもらって元栓締めてセーフ!

窓がある部屋だったので、外の景色も見えてよかったです。
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壁に収納されていたベッドを出したところ。
ルームメイトは気象担当のもっちーさん。
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3週間の船旅が始まりました。
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by s_space_s | 2009-03-14 17:15 | 南極 | Trackback | Comments(2)
2009年 03月 12日

今朝の気温2度

先週から毎日自転車通勤を始めました。
往復で30km弱です。
この2日は寒のもどりか長良川沿いで朝の気温が2度ぐらい。
軍手していても手が痛くてマッサージしながら信号待ちしています。

船上では節制して体重も日本出発当時ぐらいまでに戻ったのですが、帰国してから家のご飯と酒が美味くてどんどん体重が増えてしまいました。
大学の体育館もリニューアルして素晴らしいトレーニングルームができたので、これからぼちぼち元に戻していこうと思います。
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by s_space_s | 2009-03-12 08:31 | 日常 | Trackback | Comments(3)