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2013年 11月 30日

貝月山の由来

貝月山のことを調べていて、その名前の由来が気になりました。

まずはインターネット上になにか情報がないかチェックしてみましたが、情報は得られませんでした。
次に手元にあった「秘境・奥美濃の山旅」を調べてみると、貝月の由来について「…山麓で聞いてみると、山頂から貝の化石が出るということであった。」との記述がありました。
しかし、貝月山周辺は貝月山花崗岩と呼ばれる花崗岩体が分布しているので、化石というのは疑問が残ります。
東の飯盛山や南の春日村には石灰岩が分布しているので、ここで出た化石の話が伝わったという話ならあり得ます。
参考:オンライン地質図(このデータベースは便利です。)

次に揖斐川町教育文化課に問い合わせてみました。
教育委員会で地名辞典他さまざまな文献資料をあたっていただきましたが、情報は得られませんでした。
そこで、揖斐高原貝月リゾートにみえるTさんに電話してみると下記のような情報が得られました。

貝月山に直接関係がないかもしれないが、地元のお年寄りから、この辺りは昔は海岸で貝塚が残っていたという話を聞いたことがある。
このあたりの昔話は一通り読んだことがあるが、飯盛山の天狗伝説ぐらいで、貝月山に関係した話は心当たりがない。
機会があれば、近隣の物知りの方に確認してみる。

Tさんからどんな情報が得られるか楽しみです。
わしも大学図書館の今西文庫あたりに資料がないか調べてみました。
「奥美濃ノート」昭和43年発行(非売品) 沖 允人、加藤復三 著
「樹林の山旅」昭和15年発行 森本次男 著
など、参考になりそうなものを順番に読んでいきましたが、貝月の由来に関する記述は見あたりませんでした。
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「樹林の山旅」のなかで「森林彷徨(貝月を繞る)」という章がありました。
聞き覚えのある峠や集落の名前が出てきて興味深く読みました。
冒頭で、目的を持った登山の対極にある山旅(ワンデリング)へのこだわりがまず述べられています。
次に貝月山を巡る山旅の計画とその顛末が語られます。
筆者の当初の計画は、滋賀県側の姉川上流、甲津原~百池峠~品又谷~貝月山~火越(日越)~尾西~國見峠~姉川というもので、筆者にとっては通いなれた割と気楽な山旅になるはずでした。
ところが、百池峠へ向かう途中で新しい炭焼き小屋への道に迷い込み、新穂峠南の1040mピークのあたりに登ってしまうのです。
まだ、完全な間違いに気づいていない筆者は品又へ下っていると思いながら新穂谷へ下ってしまいます。

結局、沢の途中で日が暮れ、諦めてビバークすると決めたとき、麓の方角に灯りが見えました。
暗闇の中、水際を下ることはできず、藪の斜面を苦労して下っていきやっとの思いで道にでました。
辿り着いた集落は諸家でした。

当時(昭和10年ごろ?)諸家には宿があり、温かい飯と風呂と布団のある幸せをしみじみ感じるのでした。
翌日は火越から貝月山を目指しますが、風邪をひいたのと道が不明瞭なこともあり、諦めて日坂から揖斐の津汲へ下山します。
森本次男の随筆に「登れない山」というのがありますが、ひょっとしてこの山は貝月山ではないかしらなどと想像してみたりします。

登れない山」は朝史門というペンネームで書かれています。

奥美濃概念図(クリックしてね)
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話は脱線しましたが、なにか情報お持ちの方がみえましたら、ご教授ください。





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by s_space_s | 2013-11-30 22:33 | 山登り | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 25日

貝月山

膝の調子が良くなってきたので、様子を見にハイキングしてきました。
先々週も来てみた揖斐高原スキー場から貝月山です。
旧貝月ゲレンデ下の栃の実荘に寄ってみると、以前に「川と山の集い」でご一緒したTさんがみえました。
お互いの近況など暫くお話しました。
揖斐高原周辺でもトレッキングガイドの需要があるようなので、なにか面白い計画があればお手伝いさせていただくお願いをしました。
貝月ゲレンデ再開の要望メールが届いたりするそうですが、予算がなく再開の見込みはゼロだそうです。
また、冬にテレマークスキーで来ますといってお暇しました。
今シーズンはこのエリアでツアースキー入門企画をやるつもりです。

第二リフト終点まで舗装された林道が上っていますが、最初は「関係者以外立ち入り禁止」と看板があるゲレンデの中に入っていくので分かりにくいです。
避難小屋のある登山口広場にはすでに数台の車が止まっていました。

念のためストックも使いながら、ゆっくり歩きました。
小貝月の手前で登山道にも雪が残るようになり、日が当たるところはぐちゃぐちゃでズックが冷たかった。
小貝月と貝月山はスキーで何回も来ていますが、その間の稜線は歩いたことがありませんでした。

白くなった小貝月。
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能郷白山が白いなあ。
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頂上付近には立派なブナもあります。
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下山途中で、10数人の大パーティーとすれ違いました。
リーダーを遠くから見てどっかで見たことがある顔だなと思ったら、向こうから声をかけられました。
後ろを歩いているメンバーの顔触れを見ると、懐かしい顔が並んでいます。
昔在籍していた岐阜ケルン山岳会の皆さんでした。
ここでもお一人一人と少しずつお話でき、山の仲間はいいもんだなあと和みました。

駐車場に着くと、数台あった車も皆下山していました。
ゲレンデへ戻り、管理事務所に顔を出しましたが、Tさんは野外作業中でご不在でした。
Blind Willie Mctell の古いブルースを聴きながらのドライブはいい気分。
足の調子が良くなったせいもありますが、2週間でこんなに気分が違うのは不思議な気持ちでした。

気になった植物
アズキナシ
オオカメノキ
ネジキ
シロモジ
クロモジ
ウリハダカエデ
ブナ
エゾユズリハ
シャクナゲ
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by s_space_s | 2013-11-25 21:13 | 山登り | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 22日

STRUTTeR

「ロック好きにはたまらない要素があふれ、モノクロ映像とカメラワークにどこか懐かしい感じが漂う作品だ。」(ニューズウィーク日本版)と書いてあったら、興味が湧きますよね。
おまけにジム・ジャームッシュの作品とも通じるところがあると聞いたら、観にいかざるをえんでしょう。
平日に仕事をさぼって、名古屋のシネマテークへ行ってきました。



オルタナティブ・ロックバンド「ダイナソーJr.」のJ・マスシスがオリジナル楽曲を書いています。
エンディングでは楽器店のお客役で出てきて、超かっこいいギター・リフを聴かせてくれるのも嬉しいおまけです。
大好きな映画が、また一つ増えました。

ストラッター公式サイト

2012年 アメリカ映画 アリソン・アンダース、カート・ヴォス監督


16:10開演でしたが、早く今池に着いてしまったので、昭和の香りの残る喫茶MARIESAで中島らもの「頭の中がカユいんだ」を読んで暇つぶし。
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シネマテークは雑居ビルの3階にある文字通りのミニシアターです。
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観終わって外へ出ると、もう日が暮れていました。
向かいの「きも善」で一杯やって帰りました。
カウンターで隣り合わせたおじさんは、大学の大先輩(わしより20年前)。
昔の今池や学生時代の話で盛り上がりました。
ここは自分で好きな具合に燗をつけるのが面白いシステムです。
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名古屋駅在来線のホームにあるきしめん屋「いこい」で立ち飲みして帰りました。
つまみと酒でワンコインでおつりがきます。
結構、飲んで帰るおっちゃんが多いみたいです。
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岐阜に着いてから例によって、「くしびき」にも寄って帰りました。
この雰囲気が好きです。
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by s_space_s | 2013-11-22 21:42 | 映画 | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 17日

ナメコのから揚げ

山仕事のおじさんに教えてもらったナメコの唐揚げをやってみました。
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見かけはあまり良くないけど、かりっとして美味しかったです。
今回は片栗粉でやりましたが、今度は小麦粉で試してみようと思います。
多分、天ぷらにして天つゆでも美味いと思います(想像したらツバが出てきた)。
素揚げは、ナメコが萎びるだけで良くなかったです。

揚げたてがお薦めです。
ムキタケでもできます。


今年も裏山の渋柿を採ってきて干し柿を作りました。
柿に付いてきた蟻が変な感じなのでよく観察すると、クモでした。
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前足を上げて触覚のように動かし6本足で蟻のように歩きます。

テーブルから落ちた、と思ったら糸でぶら下がっていました。
アリグモというハエトリグモの仲間だそうです。
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by s_space_s | 2013-11-17 22:12 | うまいもん | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 17日

なめこシーズン

揖斐の山へナメコ採りに行ってきました。
今年も豊作です。
ナラ枯れの影響もあると思われるので、いつまで続くのか?ですが。
同じくナメコを採りに来ていた営林署のおじさんにナメコのから揚げという料理を教えていただきました。
まだやってみてないですが、美味しかったらご報告します。

倒木なめこ
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立ち枯れなめこ
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鍋のバリエーションにクリタケも少しだけ採りました。
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ムキタケも鍋に入れたらうまかった。
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紅葉が綺麗でした。
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by s_space_s | 2013-11-17 10:19 | 山菜・きのこ | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 13日

会津若松さざえ堂

会津若松市にある「会津さざえ堂」へ行ってきました。
1796年に建立されたこのお堂は非常にユニークなデザインです。
二重らせん状の通路があり、入り口から時計回りに上っていくと最上段に着き、そのまま反対の通路を反時計回りに降りていくと自然に裏の出口に着くという構造になっています。
かっては、通路沿いに三十三観音像が安置されていたそうです。
ぐるっと回ってくるだけで西国三十三ヶ所を巡礼するのと同じ御利益があるというお手軽な霊場でした。
明治初期の廃仏毀釈で三十三観音像は他の場所へ移され、代わりに「皇朝二十四孝」の額が掛けられています。
それを知らなかったので、御利益があるかもしれないと、額に書いてある物語を順番に読んでいきましたが、時間が掛かるし、養老の滝の話など道徳の話が書いてあり仏教とは関係がないようなので、途中で匙を投げました。

磐越西線の車窓から見る秋の田園風景と磐梯山の景色が心に残りました。
それにしても、猪苗代湖の西のあたりの磐越西線は、何であんなに曲がりくねっているのでしょう?
飛び乗った電車は、快速なのに特急みたいでちょっとレトロな雰囲気。
撮り鉄のおじさんが線路沿いに狙っているのをちらほら見かけました。
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お昼に着いたので、駅構内の蕎麦屋で新蕎麦をいただきました。
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会津若松市内を巡回する観光バスに乗って、「飯盛山下」下車。
白虎隊のお墓がある飯盛山の中腹に「さざえ堂」はあります。
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痛めた膝に階段がきついので左手の坂道から登ることにしました。
すぐに水路に囲まれた弁天様(現在は厳島神社)に着きました。
鳥居の後ろの両脇に立つ2本の大杉は大変立派です。
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水路の水源は、戦いに敗れた白虎隊の少年20人がくぐった人口の洞窟水路です。
当時と変わらず澄んだ水を滾々と吐き出していました。
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横から眺めるお社と大杉
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さらに坂道を登ると、お目当ての「さざえ堂」
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らせん通路は、階段ではないのでありがたや。
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最上段の天井にはお札がいっぱい
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土足OKなので通路が雨で濡れていて、下りは滑りそうでちょっとこわい。
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夢のお告げでこんなデザインができたとは面白い。
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白虎隊のお墓にお参りし、自刃の地から雨に煙る鶴ヶ城を眺めてから、往路を下山しました。
登り口で、食べると災難にあわ(粟)ないという、粟まんじゅうをいただきました。
確かに小鳥の餌の味がしました。
美味しかったです。(念のため)

会津さざえ堂公式サイト
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by s_space_s | 2013-11-13 22:25 | 旅行 | Trackback | Comments(3)
2013年 11月 13日

冬の源流の森指導者養成講座

少し前に速報をお知らせしましたが、正式な案内が届きましたので、ここに掲載させていただきます。
わしは2日目のテレマーク講習を受講する予定です。
今回のテーマは、テレマークの原点にもどって「歩く滑り」だそうです。
お申し込みはエヌエスネットあてお願いします。


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       冬の源流の森指導者養成講座
(NEALリーダー・RACリーダー・健康エコパーク指導者)
=======================================================

冬の源流の森での自然体験活動指導者養成、スキルアップ、指導者の
交流を目的としています。冬の森の自然観察や講習テクニック(スノ
ーシュー・XCスキー・テレマークスキー)、安全対策(冬山のリスクマ
ネジメント搬送法・引き上げ、ロープワークド、ファーストエイド)
を学びます。

講習の舞台は凍った池や滝のある乗鞍高原と乗鞍高原温泉スキー場、
冬の上高地です。四季を通じての健康なノルディックウオークを提案
する健康エコパーク認定の指導者養成も兼ねています。
恒例のアウトドアバザーも開催されます。指導者が交流し情報交換する
場としてぜひご参加ください。

●開催期日/ 2013年12月17日(火)~19日(木)
●開催場所/乗鞍高原(長野県松本市安曇乗鞍高原)及び上高地
●集合場所/乗鞍高原 ふれあいパーク(乗鞍高原番所) 
●参加費/18,000円(1日参加6,000円)
※情報交換会(夕食会)には別途会費3,000円です。
●日程  
・12月17日(火)
8:40より 集合受付
9:00-12:00「森の仕組みとつながり」(屋内)
(講師:小野木三郎 日本自然保護協会)
12:00~13:00昼食(各自)
13:00~16:00森の仕組み発見プログラムつくり」(屋外)
(講師:小野木三郎・梶浦敬一:日本自然保護協会)
16:00~17:00「雪の森の道具紹介」(屋内)
(講師:氣田念充 ミヤコスポーツ)
18:00-20:00「情報交換交流会」

・12月18日(水)
9:00~16:00冬の森の指導技術」(屋外)A/B/Cを選択

A: テレマークスキー(講師:山田誠司 MSS)

B:スノーシュー(講師:小峰邦良 ODSS乗鞍上高地)

C:健康エコパーク指導者講座(講師:氣田念充 ミヤコスポーツ)

16:00~17:00 「冬の森の指導技術ふりかえり」
18:00~21:00
D:「学校連携講習」※NEAL指導者登録希望のみ受講

・12月19日(木)
9:00~12:00

E「ファーストエイド講習会」(室内)
(講師:北川健司 中部山岳ガイド協会)

F「XCスキー指導法」(室外)
(講師:氣田念充 ミヤコスポーツ)

13:00-16:00

G「搬送法、引き上げ、ロープ技術」(室内及び屋外)
(講師:赤木淳也 中部山岳ガイド協会)

H「スノーシューウオーキング指導法」(野外)            
(講師:北川健司 中部山岳ガイド協会)

16:00~16:30「講習会全体のふりかえりアンケート」(屋内)
16:30~17:30「RAC、CONEリーダー理念」(講師:北川健司)

………………………………………………………………………

※健康エコパーク指導者登録希望の方は、C/F/H受講

●主催:NPO法人エヌエスネット
tel058-249-1166fax058-248-4722
500-8141岐阜市月丘町5-13 kenji@odss.co.jp
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by s_space_s | 2013-11-13 13:17 | テレマーク | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 12日

最近読んだ本(灘の男・怪異考/化物の進化・『古事記』神話の謎を解く)

★灘の男
朝日新聞の土曜版に「悩みのるつぼ」というコーナーがある。
数年前まで、その回答者に車屋長吉が名を連ねていた。
人間のどうしようもない性(さが)をどうしようもないものとして悟りきった回答が毎回面白かった。

私小説作家を「廃業」した長吉が聞き書き形式で描く、自身が育った地元、灘の快人物2人。
喧嘩早くて、曲がったことが大嫌い、自然に人を引きつける魅力のある2人の企業創始者は長吉とは正反対の人物である。
小説の最後、長吉は、2人を「悪太郎」と評している。
この「悪」という意味は強いということで、古の武将、源氏の悪源太の「悪」と同じである。
社会の中で求められるリーダーとはこういうタイプの人間なのだろう。

聞き手のモノローグにぽろっと挿入される「文人などは人間の屑」というのが長吉らしい。
私などは、豪快な起業家の人生より、よほどこの書き手の「屑」の生き方のほうに共感できる。
姫路文学館学芸員の竹廣裕子氏は巻末の解説で、30代の書けなかったころの長吉が地元のお好み焼き屋「ふみ」に通ったエピソードを紹介している。
本編より、この話のほうにぐっと来るものがあった。

他の2編も同じ聞き書きスタイル。
1編は戦前の東京深川の懐かしい情景、もう1編は由緒正しき旧家のお嬢様の苦労話。
どちらも語りが上手いので一気に読んでしまう好短編である。

車谷長吉著 文春文庫


★怪異考/化物の進化
この随筆が書かれたのは、アインシュタインの相対性理論が発表されたころ、まだコンピューターもない時代。
物理学者、寺田寅彦が怪異現象や化物について科学的に考察する。
そのスタンスは次の一文に明確にされている。

自然界の不思議さは原始人類にとっても、二十世紀の科学者にとっても同じくらいに不思議である。その不思議を昔われらの先祖が化け物へ帰納したのを、今の科学者は分子原子電子へ持って行くだけの事である。(化け物の進化)

科学が進歩すればするほど、未知の世界が開けてくるのだから、いつの時代でも不思議は尽きることは無いだろう。
必要なのは、ある事象と対面したときに、それを不思議と感じ、探求する姿勢なのだ。

この文章が発表されたのが1929年で、寅彦が51歳のとき。
同時代人として柳田国男がいて、「山の人生」を書いたのが1925年で、国男が50歳。
考察する対象に重なっている部分があり、寅彦が科学的、国男が文学的という違いがあるが、どちらも不思議に対する驚きや神秘の感覚を重視している点は同じである。
互いに何かしらの影響を受けていたのではないかと想像してみたりする。

本題とは関係ないが、2人とも俳句に造詣が深く、1932年に俳句に関する対談の予定もあったらしいので、面識はあったと思われる。
このあたりは、また関連する資料にあたってみたい。

巻末の「病院の夜明けの物音」の描写が素晴らしい。
幼少期に影響を受けた隣家の家族について、思い出を語った「重兵衛さん一家」も味わい深い。

寺田寅彦著 中公文庫


★『古事記』神話の謎を解く

古事記に関しては、子供の絵本なみの知識しかない。
そんな素人にもわかりやすく書かれていて、厳密な資料の考証などは省略されている。
この本を読んで初めて知ったのであるが、古事記は古くからの伝承を素朴に記録したものではないらしい。
「日本」という国家の成り立ちを説明するために、既存のキャラクター(神々)を利用して再構成された物語であるという。
古事記と日本書紀の関係もなんとなく理解できた。

古代神話や古代史の謎みたいな本は沢山出ているが、今まで食わず嫌いで読んだことがなかった。
史料が限られている中で、何が真実だったのかを探求するのであるから、出てきた結論は研究者の想像力やひらめきによる部分も多いと思う。
本書では、分からない部分を神話の「話型」と「ストーリー」という枠組みで読み解いており、理解しやすかった。

西條 勉著 中公新書
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by s_space_s | 2013-11-12 21:24 | 読書 | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 06日

柚子が実りました。

昨年の春、植えてから20年めでやっと花が咲いた庭の柚子の木。
かみさんと大変喜んだのですが、そのときは実はならず。
花も咲かなかったら多分昨年のうちに切るつもりでした。
花がついたのなら、実がなる可能性もあると、様子を見ることにしました。
柚子にしてみれば命拾いしたわけです。

今年の春には、昨年より沢山の花が咲きました。
柚子も頑張りました。
花の散った後には小さな子供の実ができていました。
毎日、家を出るとき大きくなっていくのを観るのが楽しみでした。

今、10個ほどの黄緑色の実がついています。
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庄野潤三の小説「せきれい」に同じようなお話があります。
こちらは25年経って初めて3個の柚子が生った。
お話の主人公のように、柚子湯にした柚子で頭をごしごし擦ったら、わしの物忘れも少しはよくなるかもしれません。
けど、我が家の柚子湯は鍋に使った残りを半分に割ったのを使うので、中身が出てきてごしごしできないのです。
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by s_space_s | 2013-11-06 22:09 | うまいもん | Trackback | Comments(0)
2013年 11月 04日

蛍!

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Jótar!



※スペイン語の文字の読み方と発音
【 J , j 】
ノドの奥から吐き出すような強い「ハ行音」で、ji = gi [ヒ]  je = ge [ヘ]と同じ音です。
ja [ハ]  je [ヘ]  ji [ヒ]  jo [ホ] ju [フ]
息を吹きかけて温める時に出る「ハー」の音を出すような要領で発音。
のどの奥から吐き出すように発声します。
うまくできない時は、田中邦衛が感極まって「蛍!」と呟くのをイメージしてみるとよいでしょう。
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by s_space_s | 2013-11-04 23:15 | あほばなし | Trackback | Comments(0)