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blog版 がおろ亭

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2005年 09月 28日

花火屋の大将

丸谷才一(大正15年生まれ)が2001年から2002年にかけて「オール読物」に連載したエッセーの文庫本です。
丸谷才一の本は初めて読んだのですが,そのきっかけは村上春樹の文章にその名前が出ていて,ちょっと気になっていたから。
いろんな薀蓄(最近の流行で言えばトリビア)がユーモアを交えて語られ,肩がこらない読物でした。

そのなかで「8月はオノマトペの月」というのがあって,オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)を使った俳句の考察を行っています。
webで探したらこんなサイトもありました。
オノマトペ名句100選
紹介された句の中で,丸谷も言っているように次の三鬼の句はがつんときました。

   水枕ガバリと寒い海がある       三鬼

あと,自分としては「動物誌」「蛙の研究」が面白く読めました。

脳細胞がアルコールで侵されている私は,こういう薀蓄については読み終わってほとんど憶えていないことが多い。
別に憶えるために読んでいるんでもないし。
この文章を書いていてなんで「花火屋の大将」だったのかも思い出せず,ぱらぱら本を読み返してみてもエッセーの内容で花火を扱ったものは見つからない。
扉の巻頭言を見てやっと思い出しました。
「マルヤ~!」

文春文庫
発行:2005年7月
価格:¥550

by s_space_s | 2005-09-28 13:02 | 読書 | Comments(0)


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