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blog版 がおろ亭

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2010年 12月 01日

せいがん

自宅からふた山越えた大洞団地の奥に中将姫誓願桜という古い桜の木があります。
この桜は、願成寺の境内にあるヤマザクラの珍しい変種で、国の天然記念物になっています。
その種は宇宙にも行ったそうです。
言い伝えでは、天平の昔、中将姫という尊いお姫様が願を掛けてこの桜を植えられました。
元あった幹は朽ちて、彦生えで出たものが株状になったものが今の姿のようです。

その花や葉を持っていると安産や婦人病予防のお守りになるそうです。
最近、姪に赤ちゃんができたので、先日、落ち葉を数枚拾ってきてあげました。

桜の話が長くなりましたが、今回の目的はお寺の門前にある蕎麦の店「せいがん」の蕎麦を食らうことです。
胡麻たれでいただく十割蕎麦、お椀をひっくり返しても落ちない山芋を使ったとろろ蕎麦など、わし的には最近食べたなかで最上ランクだと思います。
せいがん_e0064783_6161113.jpg

テーブルの上に置いてあったチラシを読むと、あるエッセイストが蕎麦湯について書いていました。
わしも、蕎麦湯にはルチンなど蕎麦の栄養が溶け出していて健康によく、飲むとお腹も満足するので、いつも飲んでいます。
けど、本物の蕎麦湯はそれ用に作るものだとは知りませんでした。
たまに濃いどろっとした蕎麦湯が出てくると、美味しいと思うのですが、こんなになるまで湯を替えないのでは肝心の蕎麦がまずくなるのではないかと思ったりしていました。

このエッセイに書かれていた蕎麦湯の作り方は、こうです。
まず打ち粉(蕎麦を挽いて最初に出る白い一番粉)をお湯で溶き、糊状のものを作っておきます。
お客が蕎麦湯を頼んだら、蕎麦を茹でた湯で適度に延ばして蕎麦湯を作るのだそうです。
別のところで読んだ蕎麦通のエッセイには、美味い蕎麦湯を飲むために、わざわざ客が沢山入った後のお昼過ぎに蕎麦屋へ行くと書いてありました。
本物の蕎麦湯を出す店ならこんなことはしなくていいわけです。

蕎麦の風味もないしゃびしゃびの蕎麦湯が出てきたら、
「本物の蕎麦湯をください。」
わしも言ってみてぇ~。

当然ですが、「せいがん」では美味しい蕎麦湯をいただきました。


中将姫誓願桜
せいがん_e0064783_6162131.jpg

桜の下にはアメノウズメが全裸にまとったヒカゲノカズラがきれいでした。
せいがん_e0064783_6162976.jpg


場所はこちら
巨木・蕎麦MAP

by s_space_s | 2010-12-01 23:58 | うまいもん | Comments(0)


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