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blog版 がおろ亭

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2011年 03月 05日

最近読んだ本(Men Without Women・九つの物語・荒野の呼び声)

★Men Without Women
リン先生にいただいたHemingwayの短編集。
翻訳は何回か読んでいますが、原文は初めてです。

どの話も好きだけど、特に"The Undefeated"邦題「敗れざる者」が圧巻です。
ボクシングを題材にした"Firty Grand"「五万ドル」もヘミングウェイらしくてお気に入りです。
最後の"Now I Ley Me"「身を横たえて」はカーヴァーでも書きそうな雰囲気の作品。
眠れないというか眠るのが恐い男の話です。
鱒釣りの描写が印象的。
餌にしたサンショウウオが釣り鉤にしがみつくのが嫌で使うのをやめるエピソードなどは、釣り師にしか書けないと思いました。

1927 Ernest Hemingway

★九つの物語
BSで水墨画の特集をやっていて白隠禅師の水墨画を紹介していました。
ほとんどの絵が達磨を描いたものです。
我が家のトイレにも白隠禅師の座禅和讃が張ってあります。(失礼)
興味深く観ていたら、ある考案が紹介され、サリンジャーの短編集の扉にも書かれていることを知りました。
昔読んだ短編集を本棚から引っ張り出して読んでみると、そこにはこう書いてありました。

  双手の打つ音を聞く。
  されば隻手の打つ音はいかに?

この考案はわたしには把握しがたいものですが、9つの物語をもう一度読み返すきっかけになりました。
読み返してみて、サリンジャーの魅力を再確認しました。
「エズメのために」のラストでは鳥肌が立ったほどです。

J.D.サリンジャー著 中川敏訳 集英社文庫

★荒野の呼び声
香川への出張の往き帰りの列車の暇つぶしに読みました。
運命のいたずらでカナダに送られ橇を引くことになったセントバーナードとシェパードの血をひくバックのお話。
自然の掟には博愛主義など入り込む隙はないのだ。
最初から最後までハードボイルドに徹したストーリーです。

― ジョン・ソーントンは人間にも自然にも多くを期待しなかった。
   荒野を恐れてもいなかった。 ―

こんな男にはつい憧れてしまいます。

ジャック・ロンドン著 海保眞夫訳 岩波文庫









by s_space_s | 2011-03-05 22:15 | 読書


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