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blog版 がおろ亭

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2012年 09月 17日

最近読んだ本(今日の芸術・20週俳句入門・SUNSET PARK)と再読したい本

一冊一冊感想を書くのが自分の甘い読書習慣をなおすにはいいのかも知れませんが、それだけの気力がないので、備忘録としてメモしておきます。

★今日の芸術
1954年に岡本太郎によって書かれた芸術論。
主張されている芸術と芸能の違いは、なるほどと腑に落ちた。
芸術には上手い下手(技能)は関係がないことが良く分かった。
わしの鑑賞していたものは多くの部分が技能だったかもしれない。

第1章に現代人の余暇についての考察があった。
例えば、プロ野球を見て楽しむといった余暇の過ごし方は、
「あなたの本質とはまったくかかわりない。・・・
空しさは、自分では気がついていなくても、カスのようにあなたの心にたまっていきます。」
と言っている。

こういう話をすると、かみさんには、「おとうさんは、自分のことにしか関心がないからね。」
と言われる。
こと、スポーツに関してはそのとおり。

光文社 文庫復刻版(知恵の森文庫)

★20週俳句入門
全くの初心者が20週でまずまずの俳句ができるようにすると言うコンセプトの入門書。
まず、俳句は型を持った韻文である。
次に、道徳・倫理観や風流気取りを俳句に持ち込もうとすると鼻持ちならない句ができる。

この観点で朝日新聞の俳句欄を眺めてみると、けっこうそういうのが採り上げられている。
加賀千代女の有名な俳句「朝顔に つるべ取られて もらい水」も、第2の点において、通俗に堕ちているというべきであろう。

藤田湘子(しょうし)著 角川学芸出版

★SUNSET PARK
オースターのペーパーバック2冊目。
今回は、少しぐらい分からない単語があっても読み飛ばしていったので、一気に読むことができた。
前作INVISIBLEより、すっと入り込めるストーリーだった。
主人公以外の登場人物がそれぞれの章で準主役的に語られ、それぞれの人間描写も魅力的だった。
最後は、予想どおりというか、オースターらしいというか、悲劇的な結末に9.11のイメージが重なるのであった。

2010年 ポール・オースター著

★再読したい本
最近、書斎として使える部屋ができたので、山道具が置いてある部屋の本棚から、本の引越しをした。
ずっと昔に読んだ本、読んだ記憶も定かではない本を、もう一回読むために、出しておいた。

「高野聖・眉かくしの霊」泉鏡花
「孤独の発明」ポール・オースター
「幻想芸術の世界」坂崎乙郎
「ねじ式」つげ義春
「ユリイカ 総特集シュルレアリズム」
「日本人はなぜ無宗教なのか」阿満利麿
「草おぼろ」石際久波(亡き叔父の句集)

こんだけあったら、当分本屋にいかなくていい。








by s_space_s | 2012-09-17 11:48 | 読書 | Comments(0)


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