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blog版 がおろ亭

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2013年 07月 18日

最近読んだ本(人間の性はなぜ奇妙に進化したのか・残酷の悲劇)

★人間の性はなぜ奇妙に進化したのか'Why is Sex Fun?'
なんでSexが楽しいのかは最後まで分かりませんでしたが、性に関する蘊蓄がたくさんあって、楽しめました。
男でも授乳できるように進化できる可能性があるとか。
女性の排卵期のサインが本人にも他人にも隠されている理由の考察とか。

他のほ乳類みたいにヒトにも発情期があってサインが出されるとしたら、困ったことになりそうです。(逆に面白いかも。)
本書では、ヒトは戦略的に現在の性機能を獲得してきたと説明しているように思いますが、そのような進化が起こった機序自体は謎のままです。
謎は謎として、仮説を立てたり倫理的評価を抜きにしてヒトの性についていろいろ考察してみるのは面白いものです。

最後に少しだけ触れられていた、男性器の必要以上の長大化は何のためなのか?
大きなゴリラでも3cmしかないのに。
丸谷才一が「人形のBWH」で道元について書いていましたが、チ○ポはコミュニケーション上のサインとして進化(長大化)してきたのかもしれません。
この進化がどんどん進むとこれまた困ったことになりそうです。

長谷川寿一訳  草思社文庫

ダイアモンドは今年の3月に来日しています。
ほぼ日刊イトイ新聞 ジャレド・ダイアモンド×糸井重里


★日本の民話10 残酷の悲劇
残酷な昔話が53話、なるべくオリジナルの雰囲気が出るような語り口で収録されています。
小説家が民話からインスピレーションを得て小説を書くことがあります。
けど、説明すればするほど代々語り継がれてきた雰囲気や不気味さが変質してしまうことが多い。
例えば、井上ひさしの「新釈遠野物語」など。
この民話集はそういったことから救われています。

印象に残る話は沢山ありましたが、首が空へブーンと飛んで行ってしまう「女房の首」の終わり方が説教的でなくて面白かった。

宮本常一 野坂昭如 監修
瀬川拓男 松谷みよ子 編集
1973年 角川書店

調べものをしていたらこんな便利なサイトを見つけました。
まんが日本昔話~データベース~

登山を始めたころ、テレビで見たある昔話が非常に印象に残りました。
岩茸採りの若者が不注意から岩棚に取り残されるというお話です。
ラストが悲劇的で、岩場の雰囲気がよく登りに行っていた錫杖岳に似ていました。
このデータベースでキーワード検索したら出てきました。
「吉作落とし」 という作品でした。
皆さんも気になっていた作品を見つけることができるかもしれませんよ。









by s_space_s | 2013-07-18 17:22 | 読書 | Comments(2)
Commented by okj_64 at 2013-07-29 07:28 x
部ログ、楽しく拝見させていただいてます。

Why is Sex Fun 面白いですよね。
僕は 性的唯幻論序説 (文春新書) とあわせて読みました。、精神分析の方面からのアプローチで、同じような見解が多く、興味深かったです。
Commented by s_space_s at 2013-07-29 17:18
okj_64さま
関連情報ありがとうございます。
本屋か図書館で探してみようと思います。


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