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blog版 がおろ亭

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2005年 12月 07日

スモーク

次に読む本を選ぶとき,あまり身近な話や現実の問題を突きつけられるようなものは避けている。



翻訳ものであれば当然,自分の世界とは違う世界に浸れるということで,アーヴィングやカーヴァーなどのアメリカの作家のものをよく読んでいた。数年前,偶然,ポール・オースターの「偶然の音楽」の文庫版を見つけ,気に入ったので,この作家の既刊の翻訳本を5,6冊探して読んだことがあった。

オースターが書いた小説が映画化されていることは,既に読んだ本の解説等で知っていた。ウェイ・ワンが監督をした「Smoke」とオースター自身が監督をした続編「Blue in the Face」である。某レンタルショップの100円セールで「Smoke」のほうを見つけたのでジミヘンのCDと一緒に借りてきて,かみさんと観た。

1シーン1シーンが長く切ってあって,スローなテンポがわし好みのいい映画であった。最後にクレジットが流れてから,おまけシーンがある。タバコ屋店主オギーが話したクリスマスのエピソードが白黒のサイレントで再現される。それはそれでいい雰囲気ではあるが,どんでん返しを期待していたわしとしては,もうちょっとひねりが欲しかった。

淀川さんも認めるようにストッカード・チャニングはいい女に見えた。
淀川長治の銀幕旅行

題名のとおり,どの場面にも煙草や葉巻が出てきてそこに登場人物の感情が現れている。映画に出てくる煙草と言えば「さらば友よ」のドロンがブロンソンの煙草に火をつけるラストシーン。今では嫌われ者の煙草であるが,健康に悪いからといって全て否定するのではつまらない世の中になってしまうと思う。

その闇に輝く煙と香りが好ましいものに思えることもある。
こんな話はいかが?

by s_space_s | 2005-12-07 19:38 | 映画 | Comments(1)
Commented by くり at 2005-12-08 20:16 x
まぶたに情景が映るようないい話でした。
ありがとう。


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