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2017年 01月 18日

(新アイス本没原稿)錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根

没になった原稿ですが、もったいないのでここに載せときます。

錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根
氷雪壁と雪稜が織りなす美しいクラシックライン
4級 Ⅳ 1泊2日
ガイド
P2右岩壁の氷のルンゼから取付き、上部の雪壁、雪稜をじっくり楽しむ比較的長いルートである。P2右岩壁の核心はチムニーに張り付いたベルグラを際どいダブルアックス2ピッチで抜ける。上部の雪壁は頼りないブッシュにランニングを取りながらじわじわ高度を稼ぐ。
錫杖岳の頂上へ抜けるラインとして北沢大滝~本峰正面ルンゼは最短で合理的なラインとすれば、本ルートは最も美しいラインと言えるであろう。
アプローチ 
槍見温泉からほぼクリヤ谷登山道沿いにラッセル。雪に埋まり雪原となった出合いから錫杖沢を詰める。大滝手前で中央稜側に入るルンゼが取付き。
クライミングノート
(1日目)
P2右岩壁のチムニーは青氷、ベルグラ、トンネル状雪壁などコンディションの変化が激しい。
1ピッチ目
ダブルアックス45mでボルトテラスへ。一部悪い部分あり。
(新アイス本没原稿)錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根_e0064783_11033187.jpg
2ピッチ目
チムニー手前のベルグラのミックスを抜けると後は良く氷り、快適なダブルアックスとなる。 非常に楽しめるピッチ。
(新アイス本没原稿)錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根_e0064783_11033119.jpg
3ピッチ目
溝状の氷雪壁
4ピッチ目
雪壁からP2直下の岩場を登り、上部垂壁は右の悪い雪壁から抜ける。
5ピッチ目
雪壁からキノコ雪のP2の頭へ。確保支点なし。スノーアンカーがあると安心。
6ピッチ目
P1のコルへは雪庇をスコップでルート工作し下降。
7ピッチ目
P1を左から巻き、ルンゼ状雪壁から尾根に出る。
8から11ピッチ目
易しい雪稜にロープを伸ばす。
(新アイス本没原稿)錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根_e0064783_11033163.jpg
グラスリンネ右下に快適なテラスのビバークポイントあり。

(2日目)
グラスリンネは完全な雪壁2ピッチで東尾根上に出る。
(新アイス本没原稿)錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根_e0064783_11033164.jpg
3ピッチ目
小岩峰は左の雪壁をトラバースする。
4ピッチ目
ルンゼ状雪壁からナイフリッジへ。
5ピッチ目
ナイフリッジが非常に不安定のため、左のミックス壁をトラバースし 垂直雪とブッシュ登りで尾根上に出る。
6ピッチ目
本峰のピークを右の易しい斜面から巻き主稜線に出る。
下降ルート
北尾根経由でクリヤ谷下降。
適 期 2月上旬~3月下旬
参考タイム 槍見温泉(3時間)取付き(5時間)P2(3時間)中央稜上端テラス(ビバークポイント)(6時間)頂上(1時間)錫杖沢出合(1時間)槍見温泉
装 備 アイスハーケン5~6本、ロックハーケン各種6枚、カム少々、スコップ
地 図 「笠ヶ岳」
記 録 2003年3月22日、23日、石際淳、加藤毅(岐阜ケルン山岳会)再登


(新アイス本没原稿)錫杖岳中央稜P2右岩壁左ルート~本峰東尾根_e0064783_11033101.jpg




by s_space_s | 2017-01-18 12:47 | クライミング | Comments(0)


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