blog版 がおろ亭

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2018年 06月 11日

夜の果てへの旅(上・下)

ヴコウスキーの「パルプ」にキャラクターとしてセリーヌが出てきたので、興味を持った。
先日読んだ「なしくずしの死」で免疫がついてしまったので、少々刺激が足らないように感じてしまった。
セリーヌ読むなら先にこっちを読んだほうが良かったのかも。
こっちは、糞尿やへどや精液の話は控え目。

上巻では戦場、アフリカの植民地、ニューヨーク・・・と主人公の先へ先へ亡霊のように現れるロバンソン。
忘れたころに出てくるので、ロバンソン用にページの下の角を折って読み進んだ。
こいつが、何か重要なことに繋がってくる予感はあった。
例えばロバンソンはフェルディナンの分身だったみたいな、オースター的な…。

わしの予想に反して下巻では、ロバンソンがもっと実体のある生身の人間として描かれる。
愛国心も道徳も愛情さえも唾棄すべきものとして、自分の生きたいように生きるロバンソン。
社会にどぶつきながらも中途半端なフェルディナンは、そんな生き方(死に方)を見せられてしまったらもう「何もいうことはない。」

これだけ長い小説だと、前読んだ内容を忘れてしまうので、2回目読んでいる。

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セリーヌ著 生田 耕作 訳 中公文庫




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by s_space_s | 2018-06-11 17:18 | 読書 | Comments(0)


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