blog版 がおろ亭

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2007年 01月 08日

ノアの方舟

背表紙のコメントによると「フランス幻想小説界の王者」と讃えらたジュール・シュペルヴィエルの短編集。
この黄ばんで角がボロボロになりかけているこの古い文庫の出版は昭和50年。
たしか,中学2年生のとき初めて自分の小遣いで買ったのが,レイ・ブラッドベリの「スはスペースのス」とこの「ノアの方舟」だった。

ブラッドベリには,いたく感動して,その後も翻訳の文庫本を見つけるたびに買っては読んでいたが,シュペルヴィエルのほうは,表紙の絵本的なイメージとは違って,中学2年生の坊主が理解できるような内容ではなかったらしく,多分,途中まで読んで,投げ出してしまったようだ。

今回,読み直してみて,全作品に流れる雰囲気に,まいってしまった。
「沖に住む少女」は,他の幻想小説のアンソロジーで読んだことがある。
(題名は翻訳者によって多少の違いがあるが)
シュペルヴィエルは1960年に76歳で亡くなっているので,かなり古い作家なのだけれど,そのイメージは今読んでも鮮やかだ。

話の内容は霊的な世界やキリスト教的な内容であるが,ビアスとかの怪談とは違って,読んでいて怖いとか,暗くなるような雰囲気ではなく,何回も読み返して,楽しめるようなお話が多かった。

今回,ニセコにスキーツアーに行って,荒天でリフトが動かなかったり,帰りの飛行機の出発が遅れたりしたので,その暇つぶしにちょうどよかった。

嶋岡 晨 訳
ハヤカワ文庫
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by s_space_s | 2007-01-08 15:55 | 読書 | Comments(0)


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